自分を引き上げてくれる人を見極め
徹底的に支える
世の中の上司には二つのタイプがいると思う。一つが、僕を「単なる労働力」として扱っている人、もう一つが僕を「引き上げて育てよう」と思っている人だ。大部分の上司なんて自分の目標達成で手一杯で若者を使い捨てても平気な連中なのだけど、中には「有能な奴を引き抜いて育てよう」と本気で思っている人もいる。だから、そういう上司を見つけて、徹底的に支え、引き上げてもらうことが重要だ。
社内競争が激しい肉食系の業界なので、これまで数々の「若手使い捨て」型の上司に出会ってきた。「対岸まで一人で泳ぎつけない奴は溺れろ
(辞めろ)」と本気で思っているのだろう (因みに、こういう企業カルチャーのことをSink or swimと言って、コンサルや金融では普通にまかり通っている)。一方で、こんな業界でも僕を本気で育てようとしてくれた上司も何人かいた。最初に僕を気にかけた先輩は、慶應の卒業生だった。非常に厳しい人だったが、同時に優先的に国際的なプロジェクトに僕をアサインしてくれ、経験値を短期間で蓄積させてもらったのには感謝している。(数年後、彼は辞めてしまったのだけど、今でも毎年手紙をやり取りする仲が続いている)
当然、見返りは期待されていて、360℃人事評価が入っている場合、信頼できる上司・部下でガッチリ握って人事評価をコントロールすることを狙っていたりする。それはそれで互いにメリットがあるわけで、ここは割り切って自分を引き抜いてくれそうな人に徹底的にロイヤリティを示すのが賢い。
結局、組織において、自分単独でのし上がっていくのは困難だと認識すべきだ。ある程度のポジションに昇進するまでは、有力者に保護してもらいながら、安全に成長していく必要がある。後輩の早稲田卒の超絶イケメン(実際、モデルのスカウトに何度かあったらしい)は、ある女性上司のお気に入りで、バカではないけど頭が切れるわけでもなく、TOEICも900点未達なのだけど、なぜか(誰もが羨む)ニューヨーク駐在に派遣されていた(寝技を使ったという噂だった)。結局、人事評価なんて、実績でふるいにかけた後、最後は情で決まっているようなものであり、自分を引き上げてくれる人を見極め、上手に取り入るのも実力の内なのだろう。
競争が激しい業種では
大半の上司が若手を使い捨てにする
自分を引き上げてくれる上司を速やかに見つけ 徹底的に支えろ
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