交換留学と就職
Keio University
Study AbroadKeio UniversityAbout This SiteLink
 
  Career > index.html  

 

 

 
 

 

 

Likeability (可愛がられる能力) を磨く

学校では教えてくれないことの一つに、処世術がある。特に、子供の頃から優秀で、東大を主席で卒業したようなタイプが備えていない傾向が強い処世術の一つが、「Likeability(可愛げ)」である。

実は、僕自身も若い頃は勝気で弁が立ったので、「可愛げがある」タイプとはほど遠かった。ところが自分が管理職ポジションになってみると、「あなたに憧れてます」とか言われたり、出張先からわざわざ僕好みのワインを買ってきてくれたりと、自分にすり寄ってきてくれる後輩がそれなりに多いことに気付くのである。もちろん、マネージャーとして皆に公平に接すべきと頭では分かっていても、やはり本音では特定の後輩が可愛く思えるのが人間。可愛い後輩を、優先的に自分のプロジェクトに引き込んだりと、特別扱いすることも少なくないのが実態である。

一般論としては、体育会系の方が文化系より、慶應卒の方が東大卒より「Likeable」なタイプが多い。もちろん例外も沢山あるので画一的な議論をするつもりはないが、こと留学経験者においては、自己主張が無駄に強く、「Likeable」ではないタイプが多いと感じる。

もちろん、時には強力に自己主張して相手を打ち負かすのがプロの世界であって、主張の強さは熾烈なゲームを勝ち抜くためには不可欠だ。ただ、そういう自己主張の強さが普段から同僚に見えてしまってはいけない。そしてその同僚に対する無駄な自己主張は、確実に自分自身の立場を悪くしていくと自覚すべきだ。

既に述べたとおり、特に360℃評価が入っている企業では、上司にとって自分に忠誠心(ロイヤリティー)が高い部下で固めることが人事評価をコントロールするポイントになる。だから、能力が同じなら、確実に自分にすり寄ってきてくれる後輩を部下として選ぶインセンティブが強烈に働く。そして後輩側も、それを計算ずくですり寄ってきているのである。

結果として、ロイヤリティーが高い後輩ほど、優先的に海外出張に同行させてもらえるし、重要顧客との会食に同席させてもらいやすいので、経験値を早く積むことができる。逆に、目をかけてもらえない自己主張の強い後輩は、重要な会食から外されやすいので、例え優秀であっても経験値を積みにくくなるのである。優秀であればあるほど、特に年齢の近い同僚からは目につくものであって、普通にふるまっていても「可愛げがない」と思われがちである。交換留学の経験者は優秀だろうからこそ、自分に「可愛げがある」のか今一度自分を見つめ直して欲しい。

そして自分がシニアになった際には、優秀な後輩から「リスペクト」を得られるように努力すべきだ。日本では単に年齢が上だと言うだけで威張り散らせるかもしれないが、外国人が多い職場ではそうはいかない。自分自身に魅力がなければ、後輩からさっさと見切られる。シビアでクリューエルな世界なのである。すなわち、「可愛げ」がある後輩も、愛嬌を振りまく相手は戦略的に厳選しているのであって、自分がシニアになった時には優秀な後輩から慕われるよう自分自身を磨かなくてはならないのである。

同じ能力なら Likeableな人に優先的に出張や会食の機会を与えられる
自分がシニアになった際には 後輩からリスペクトを得られるよう努める