交換留学への道
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こうして私は英語力を得た ― 英検1級取得のコツ大公開


英語の「勉強」はするな − 使って覚えろ

「英語を実践的に使う機会がないこと」、これが日本人の英語が下手な根本的な原因だ。幸い義塾には留学生も多く、彼らと積極的に話したり、プレゼンを英語でやってみたり、卒論を英語で書いたりと、積極的に英語を使っていって欲しい。


1:英語漬けの環境に変える、退路を断つ

新聞も、音楽も、テレビも、教科書も、そして友人も。義塾に入ったその日から、変えられるものは全部、英語に変えると決めた。当時、僕は海外に一回も行ったことが無かったから、それ位、徹底しなければ、帰国子女にはキャッチアップできないと思った。

まず最初にやったのが、通学時間の有効活用。田舎に住んでいたので、日吉までの通学時間は往復3時間。「隙間時間」どころではない長さだった。そこで、SonyのMD(今の時代ならiPhoneなんだろうけど)に英文フレーズ集の音声CDを入れて、全文暗記するまで繰り返し聞いた。丸暗記したフレーズの表現を少し変えることで、自信を持って美しい英語を喋れるようになる。文章をゼロから組み立てるよりも、有効な方法だと思う。

そして授業の参考書は全部英語にした。当時、義塾には英語で専門科目を教える授業は無かったので、授業や教科書は日本語になるのだけど、参考図書として必ず英語の文献を買うか借りるかして、全部英語で勉強することにした。因みに、英語圏では教授が自分で書いた(レベルの低い)本を教科書指定して学生に売りつけるようなパターンはほとんどなく、大手出版社が相当なコストと時間をかけ、イラストなど満載の分かりやすく品質の高い教科書が多く売られている。だから、洋書を使うと、中身もより深く理解できるので一石二鳥だった。

そして、変えるべきは友人もしかり。僕は大学最後の数年間、外国人とシェアハウスをしていた。今でこそ、シェアハウスが市民権を得ているが、当時はシェアハウスなんて認知されていなかった時代。外国人が家を借りるのは困難で、それを突いて外国人向けのシェアハウス事業をやっていた。この経験は、僕の英語力の向上にも役立ったし、加えて小さいながら事業運営の経験も得られたのは有益だった。

一方で、徹底すればするほど、周囲の反発にも遭遇するだろう。例えば、全く英語ができない両親は、僕がリビングで英語のテレビをつけるのを嫌がっていた。修士論文も、研究室で僕だけ英語で書いたが、日本人学生が学位論文を英語で書くのは珍しかった時代、裏では変わり者だと言われていたらしい。それでも、周りに何と言われようと、やり抜いた。今では僕の職場で書くレポートは全部英語であって、あそこで周囲の圧力に屈しなくて良かったと思っている。結局、僕を変わり者とか言っていた奴らは、みんなドメスティックな職業にしかつけなかったのだから。

退路を絶ち 変えられるものは全て英語に変える
徹底するほど周囲が反発するが 無視してやり通す